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好きな作品を流れのままに綴ります。 二次・オリジナルのお話です。よろしくお願いします。まずは【はじめに】からお入り下さい。

《初恋・第3章》 Dreamer 7 声の主

7【声の主】

つくしが緊張の中、声の主に待ち時間数分で対面した。


インターホン越しでは、声の相手がどんな人物なのかはわからなかったし、正直ドキドキでそれどころではなかった。
それでも、頭のどこかにわずかながら、執事的な人物を想像していた。それは、白髪で眼鏡をかけ、髪と同じような色の髭を唇の上に携えた初老の男性。それがつくしのイメージしていた声の主だ。

なのに・・・

目の前に現れたのは、爽やかな笑顔の20代前半と思える青年だった。
「牧野つくしさんだね!」
瞬きを繰り返しながら、相手の言葉を聞いていた。
「ん?どうかしたかな?」
キョトンとしたまま返事をしないつくしに相手が、もう一度声をかけた。
「えっ?あっ・・・いえ・・・あっ・・・牧野つくしです。今日からよろしくお願いします。」
慌てる様に答えてから、思い切り頭を下げた。

「聞いてた通りの元気な女の子だね。」
「えっ?」
「クスッ。さあ、中にどうぞ。」

その青年のスラリと伸びた腕が、戸惑いの中にいるつくしを優しく誘うようにドアを開放し中に導いていた。しかも、その前を通り抜ける時、心地いい香りがつくしの鼻をかすめた。
ふと・・・数年前に、少しの間だったけれど、身近に心地いい香りがあったことを、なぜかこの時つくしは思い出していた。
みんなどうしているのだろうか?
きっともう自分のことは、記憶の片隅くらいにしかないだろうけれど。と、つくしは小さく吐息を吐いた。
懐かしい彼らと、肩を並べて学びたかった記憶。しかし、住む世界が違いすぎる環境が指す未来。なぜか、それは子供ながらに覚えていた。

新境地に入りながら、なぜか彼らと同じ匂いを感じる青年を間近に思ったこと。
『この人・・・誰だろう?    とても執事には見えないけど・・・』

疑問符と緊張を身体に携えて、つくしはちょこんと頭を屈ませながら、カバンを前抱きに新たな一歩を踏み出した。


《初恋・第3章》 Dreamer

  
《初恋・第2章》ノスタルジア
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初恋  
9完
番外編

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この記事のコメント

> 『初恋』読ませていただきました。
> 類つくの恋の行方も気になるところですが一番心に残ったのは、つくしとおばあちゃんの絆です。
> 私の母も私の娘をとてもかわいがってくれていました。その母が他界してから娘の夢に何度か出てきていて『今、とても楽しい所にいるんだけど、おじいちゃんには内緒にしてて!』と話したりしていたそうです。
> 私の夢にはでてこないんですけどね・・・。
> 『もうすぐ生まれ変わることになったから私はあなたを忘れてしまうけれど、あなたは私をわすれないでね!』と言われた後は夢に出てきたと聞いていませんが、生まれ変わる話をしてほどなく娘は女の子を出産しました。
> ドラマみたいな話ですが、もしかして母の生まれ変わり?とか思ったりしました。このことはしばらく忘れていましたが、ルナミミさんのこの作品を読んで思い出しました。
>
> これからの更新も楽しみにしています。
> ちなみに私、おばあちゃんではありますが私も娘も早婚だったので年齢的にはそれほどおばあちゃんではありませんよ。HNの『なあなあ』は孫が私を呼ぶ時の呼び名です。

なあなあ様
はじめましてルナミミです。
素敵な思い出をお聞かせいただきありがとうございます。そして、嬉しいご感想を頂き感謝感謝です。
これからも、末永くお付き合いお願いいたします。ただ、仕事に家の事情を抱えていますので、なかなか更新ができず、ご満足頂けないかもしれません。本当に申し訳ありません。どうぞ、よろしくお願いします。
2015-11-15 Sun 13:26 | URL | ルナミミ #-[ 内容変更] | top↑
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