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好きな作品を流れのままに綴ります。 二次・オリジナルのお話です。よろしくお願いします。まずは【はじめに】からお入り下さい。

《初恋・第3章》 Dreamer 6 西園寺操

2015-06-27 Sat 20:30

6【西園寺操】

牧野つくしの未来を動かしかねない生活が始まった。


学長である西園寺操は、元々旧家出の令嬢。親からの膨大な資産を受け継いでいた。そして結婚した相手も同様の家柄の2男。
何不自由ない暮らしの夫妻。
その夫は、かつて外交官だった。夫妻はイギリスで長く生活していた。やがて在外勤務を終えた夫と共に日本に帰国した婦人は、帰国後日本の子供のしつけを間近に見て眼を覆った。

開校するには、夫妻だけでは難しいことが色々あるが、幸い西園寺家の子息は大学院を終え、協力を得られる時期を迎えていた。全てが整っていると判断し、自ら教育の場を築こうと決め開校に至った。
そうして、創立したのが聖和学園だった。

学園は共学で、中等科から入学が可能となる。
中等科・高等科の全寮制が規定。大学・大学院まであるが、そこでの生活は本人の希望に応じる。つまり通学が可能となる。都心から少し離れた郊外に位置した学園の公私の施設。膨大な敷地を有する。

その学園に、祖母の言い付けで拒否権ないままに入学させられた女子・牧野つくし。

今は酒屋に過ぎないが、元は歴史ある造り酒屋の令嬢として、その名に恥じないしつけを受ける為に送り込まれた。
名は「つくし」であっても、百合の様に凛とした子女にさせようと願う祖母の思惑だ。
祖母は、つくしの小学校の成績が良いことを知っていた。娘の千恵子が自慢気に学年トップだと話していた。だからこそ、学友の運営する学園に入れることを考えたのだ。
それが、かつての経緯だった。


西園寺操は、元々が令嬢と世間から呼ばれる家柄の女性で、祖母が、孫娘の未来を託した相手。

一度は、その眼下から外れたが、今度は直接の師弟関係になろうとしていた。

西園寺は、老いても昔を彷彿する整った顔立ちで、その厳しさを更に増幅させていた。
つくしは、以前中等科入学時に祖母と共に学園長の西園寺と接したことがある。その時に、祖母と同じ匂いをその人に感じたのを今も鮮明に覚えている。

西園寺がつくしの為に一時的に住まいとして借り入れた屋敷ともいうべき家の前に、授業を終えたつくしが佇んだ。
既に両親が、日中につくしの荷物を運んでくれているはずだ。
これからは、ここがつくしの家になる。

「ハァ~」

大きく深呼吸をした。
「ヨシッ!」
自分い気合を入れて、その敷^に一歩を踏み出した。

玄関前に立ち、ブザーを鳴らした。
「あっ・・・あの、牧野つくしです。」

「はい。只今お開けいたします。」
そのインターホンから聞こえてきたのは、予想に反した男性の声。
既婚者で、その相手が健在のはずだ。母親からも西園寺家の悲報は聞いてはいない。
しかも、西園寺当主自らが、ブザーに応えるとは到底思えない。だとしたら、使用人に違いない。
西園寺操とその使用人。恐らく他にも数人が屋敷にはいるのかもしれない。

穏やかな家庭からの180度転換の2ヶ月が始まろうとしていた。


《初恋・第3章》 Dreamer

  
《初恋・第2章》ノスタルジア
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初恋  
9完
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