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好きな作品を流れのままに綴ります。 二次・オリジナルのお話です。よろしくお願いします。まずは【はじめに】からお入り下さい。

Destiny 37 セレブキラー 終

37終【セレブキラー】
類は、静と別れたその後、自分の部屋に直ぐには戻らず、つくしのアパルトマンの前に向かった。そして、その部屋が見える位置から携帯を入れる。
部屋を見つめ携帯を耳に当てながら類はつくしの声を待っていた。すると、つくしもその連絡を待っていたと言わんばかりにワンコールで願いは叶った。
「牧野 静と話して来たよ。」
「あたしも!」
「ウィルは、わかってくれた?」
「どう想う?」
「牧野?」
「クスッ。花沢類でも心配してくれるんだ?」
「もう切る!」
「う・嘘だよ。妬いてくれるのか知りたいって想っただけ!」
牧野つくしは解っていないと、今更ながら類は溜息を漏らす。ただ、もう直ぐそれを身に沁みて解らせるからとほくそ笑む。
「牧野 会える?」
「うん。」
「じゃあ、どこで会おうか?」
「エッフェル塔の下が良い!」
「エッ!家にこんなに近いっていうのに?」
「こんなに?」
「今どこにいるの?」
「外を見てごらん。」
「ん?」
つくしは慌てて、窓の外を眺めた。
「花沢類!もっと早く言えば良いのに?」

「牧野!」
「ん?」
「好きだよ。」
「な・何・・・こんな所で?」
「日本語だから、照れなくても周りには解り難いよ。」
窓を開け放ち、受話器片手に身を乗り出したその時だった。類のすぐ後ろに見慣れた姿が視線を捉えた。
そして
「そうでしょうか?」
偶然通りかかったコンシェルジュのアラン・ロベール氏が類の後ろから横に位置を変え、優しい笑みを浮かべ立って居た。
不意に声を掛けられ驚きを隠せない類。
「貴方は?それに、日本語!」
その光景を窓から見下ろし瞬きを繰り返すつくし。思わず窓から声をかけていた。
「アランさん!日本語解るんですか?」
すると、上を見上げ、その問いに応えるアラン。
「はい。少しですが!」
少しと答えるその言葉は流暢で謙遜であることは直ぐに理解できた。その横顔を見つめた類がつくしに向きを変えてたずねる。
「牧野!こちらは?」
今度はアランが類に微笑みを送りながらその横顔を見つめた。
「ここのコンシェルジュさん。」

もっとも冷静に対応するアランが類に向かい話しを切り出す。
『噂になると困ります。中にお入り下さい。』
『アッ!はい。すみません。』
上からつくしもハッとした顔でその2人を見つめてた。


類をエントランスに招き入れたアラン。
『貴方は、花沢様ですね?』
さっきまでとは違いフランス語で尋ねるアランに類も答えた。
『はい。どうして?もしかしたら、ここは道明寺・・』
アランは指を口元に当て、秘密と言う様な仕草を見せる。
『はい。つくし様にはご内密に。ご子息から、危険が及ばぬ様、守って欲しいとご依頼を受けて折ります。何れ、ハンサムな日本青年が姿を見せたら、話してあげても良いからと!』
『そうでしたか。』
『どうぞ、つくし様の元に行って差し上げて下さい。ただし・・・未成年のつくし様と清い御交際を!』
『フゥ~…はい。勿論。』
『ごゆっくり!』

《司!やっぱりいたじゃないか?でも、今回は俺も安心出来るから諦めるよ。》
心で言いながらつくしの元に向かう。
ドアの前で、心配そうにしていたつくし。
「俺は気に入られたよ。でも、他の男は認めないそうだから、牧野!入れちゃダメだよ。」
「入れる訳ないでしょ。もう・・・」

《俺達の青春が、花開く。
可愛いくて、一途で、何でも一生懸命な女子のお陰で!
鈍いのが玉に傷かも知れないけれど、それで救われる事もある。
この先、まだまだ色々あるかも有知れないけれど、牧野つくしとなら乗り越えられる。
愛し続けられる自信があるから!》

《ようやく心が繋がった。独りで、ここまで来た甲斐がある。
宝くじの事・・・話そうかな?でも、もう少し先に延ばしておこうかな?
ドレスを見たら、借りたのが嘘だと言われるだろう。
もう少し、妬いてくれる花沢類を見てみたい!
だから・・・ごめんね。もう少し、秘密にしておくよ。
またドレス、買ったら何て言うだろう?そしたら、今度は打ち明けよう。
でも、信じてくれるだろうか?
運命が宝くじから変わった事も…》


牧野つくしの大学生活が幕を開けた。
ソルボンヌ大学に通う女子大生・牧野つくしとして!

類と恋人になれた安堵感から、両親と弟・進に宝くじの事を電話ながら打ち明けた。
それをどうして手に入れたかも説明して、1枚の貯蓄キャッシュカードを送った。必要がある時は、それを使って欲しいと添え書きをして!
ただし、半分の当たり金は、しっかり秘密で自分の為に残してある!

喜びがひとしおの牧野家3人。事情を聞いた両親・進は、ある日の新聞の記事に目を奪われた。
詐欺師の老夫婦の記事だった。
1枚の宝くじでエサをまき、お涙頂戴で憐みを乞い、最後に金持ちそうな相手で自分達を気の毒だと言ってくれる者から恵みをもらうのが手口の詐欺師。
それで得た金銭を使い、レンタルで運転手付きの高級車に乗りつけデパートで買い物三昧。偽名でセレブを気どり遊び回る。
それがこの度、小さなほころびから足がつき無事御用となったと言う記事を見つけた。

「つくしに宝くじをくれた人が、こんなおじいさん・おばあさんじゃなくて良かったね!」
何も知らない牧野家の3人。のん気に読んで廃品回収に新聞を束ねて出した。
そして、それ以上に異国の地で何も知らない牧野つくし。
紛れもなく強運の持ち主と解った瞬間だった。でも、それを知る者は、幸か不幸か誰もいない!


シモン・松岡もつくしと同じ大学に見事合格した。ウィルと同じ学部に通うつくし。そこに少々不満の花沢類。それでも、当のつくしは気付かない。

「類!安心して。虫が付かない様に守るから。」
「ああ。」
「何?機嫌が悪いけど?」
「ウィルが、虫じゃないって言い切れる?」
「クスッ!類って、その凄過ぎる容姿の割りに、つくしの事になると、性格変わるね?」
「ウィルも、今に解るよ。あいつ、訳解らないけどセレブキラーなんだ。」
「そう言えば、僕もその一人だったよね!」
「ウィル?」
「クスッ。安心して。類も好きだから、裏切らないよ。」
「ハァ~。何であいつ、経済学部にしなかったんだろ?」
「でも、それが返って良いバランスかも知れないよ。そんなセレブキラーのつくしなら、側にいたら気が気でなくて勉強どころではいられないから。」
「ああ。そうだね。ウィル、頼んだよ。
所でシモンは?」
「あいつ、つくしと別々で悔しがってた。僕が同じで焼きもち妬けるらしい。類と同じだよ。
でも、シモーヌが大学は違うけど、追い掛け回してるから、捕まるのは時間の問題さ。」
「シモーヌ?」
「ああ。幼馴染み。凄く可愛い子さ。言い寄る男子が大勢いる筈なのに見向きもしない。まるで、類みたい。」
「オイ!」

「アッ!類見て。」
「ん?アッ・・・牧野。」
「あれは、僕の学年のアメリカからの留学生!確か家は相当な資産家だったよ。」
「何、話しているんだろ?ウィルだから・・・あれっ?ウィル!」
「早く来いよ!虫を退治しよう!」
「ああ。」

美しい青年二人が駆け出した。
幸せそうにつくしが、2人に向かい大きく手を振り笑顔を見せる。

少々心配な学部違いの大学生活。
それでも、心通い合えた2人の恋が始まったばかり。

うかうかしてはいられないけれど、花沢類は心弾んで駆けている。
牧野つくしの最高の笑顔は、いつだって自分だけに向けられていると知っているから。
鈍い女子で良かったと、改めて類は思ってつくしに向かい駆けている。
この先ずっと、こんなハラハラ感を持たされるのかも知れないと可愛い恋人の笑顔にときめきながら・・・


fin


Destiny
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ウィル・松岡       ソルボンヌ大学2年生
             長身・スリム・美形3拍子揃った上に、スポーツ万能。性格も優しく紳士的
             会社経営の何れは後継者。     

シモン・松岡       シャルレ-ニュ高校3年生 つくしのクラスメイト
             長身・スリム・美形 兄程ではないと自覚している。
             物怖じせず、積極的な性格

ウィル&シモンの     父 松岡賢治
             母 エミり

ダン・ベーリンガー    藤堂静 に好意を持つ青年実業家
             あきらに似たタイプの20代後半の青年。甘いマスクに行動的な性格。

ジョン・スぺイシー先生  シャルレ-ニュ高校の担任  

コンシェルジュ              体育会系でガッシリしている30代のスポーツマンタイプの男性教師

    アラン・ロベール   
             つくしに対して、好意的 呼び方も『牧野様』では無く『つくし様』
             父・晴男と同じ位の年代のその紳士。何となく親しみを覚える。

    カトリーナ・マリーズ  
             20代後半位の女性  既婚者だが、まだ子供はいない
   
    イレーヌ     シモンと同い年の少女 シモンのガールフレンド 
             ウィルも唯一同じ土地で妹の様に親しく付き合える女子

小郡先生         英徳学園の牧野つくしの担任 留学に尽力してくれた

パリのつくしの住まい 305号室 2LDKの内容の部屋 備え付けの家具
             マホガニーのチェストにテーブル。
             ソファーは革張りの座面に肘置き付き。1人掛けの猫足の椅子。
             つくしの落ち着くのはダイニング。色は明るくクリームに近いイエローカラー。
             他には、寝室とゲストルーム。主寝室には、デスクとキングサイズのベッド。

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この記事のコメント

完結ありがとうございました。
宝くじ・・・詐欺師だったんですね~。
つくしはいつも苦労していた分、そこで幸運を遣えたんですね(^^)
類にヤキモチを焼いて欲しいってわかります!!
可愛い恋の始まりですね!
本当に楽しく読ませて頂きました♪
2012-09-18 Tue 21:31 | URL | びすけ #-[ 内容変更] | top↑
ちょくちょく覗いていたのですが、更新されている事に気付かずに・・・・・完結ありがとうございます。次ぎも楽しみにしております。
2012-09-24 Mon 14:06 | URL | kazigon #-[ 内容変更] | top↑
> このお話すごく楽しくて好きです!
> 最近花団二次にハマったばかりです。こちらは三日前に見つけ楽しませて頂いてますのでお礼のコメントを初めて書かせて頂きます。
> 長編やシリーズ、オリキャラ物が好きです。私の好みにドンピシャリ!まだ全ては読み終えてませんが、素敵なお話ばかりです。類つく物では一番面白いサイトだと思います。見つけて良かった(*゚▽゚*)
> つかつくでも素敵に書かれそうで是非読んでみたい!類つくも好きなのですが、そうなると司くんが可哀相で、つくしが若くして生んだ子とでもくっつけてあげたくなります。オリキャラの希ちゃんも好き!でも年の差あり過ぎかな?西門兄弟の絡みも面白かったし!
> 子育てなどお忙しいでしょうが、ファンとしていろんな話、続編楽しみにしてます。お礼を伝えたくてコメントしました。素敵作品の数々ありがとうございます(*゚▽゚*)


本当にうれしい限りですi-185
これからも是非是非遊びにお越しくださいねi-262
2015-06-27 Sat 15:55 | URL | ルナミミ #-[ 内容変更] | top↑
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