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好きな作品を流れのままに綴ります。 二次・オリジナルのお話です。よろしくお願いします。まずは【はじめに】からお入り下さい。

LIE 4 修行

2011-03-03 Thu 00:00

4【修行】

西山壮太との師弟関係。

師匠は連絡先として携帯のアドレスを教えてくれた。部屋の電話番号は、まだ知らない。だからではないが、あたしも携帯のアドレスを渡した。

あれから3日経つ。
制服はあの日、2時間待って手にして着てから帰った。その待つ間にレトルトの食事を二人でした。
あたしは、そこでも溜息を吐いた。なにしろ、家で口にするレトルトとは、天と地程もの味に差があったから。

「おいひぃ~い。これでレトルトなんて信じらんない。」

満面の笑みで感想を言ったあたしに、目の前の師匠は呆れた顔で凝視して言った。

「お前。どんなもん食ってんだ?レトルトで、そこまで見事にデレデレした顔見せる奴。俺は初めて見た。」

「すいませんね。フンッ。どんな物も美味しいって食べられないなんて、それこそ哀れ。可哀そうな気がする。」

出してくれた料理の感想を素直に言っただけなのに、それをバカにされ悔しかった。

「フッ。お前ってホント強気で可愛くねえな。ヤッパ・・止めよっかな。師弟関係。」
「アッ・・・あ・・ん・・す・すみません。言い過ぎ・・ました。」

あたしは、謝りたくなかったけど、この場は一歩引いて謝った。折角タダで教えてもらえる茶道。しかも、あのキレイな手でその作法をするにを自分の目で見たかったから。


でもこの日、電話で遅くなるって言うのを言い忘れたあたし。家に帰って「ご飯食べて来た」の言葉も含めて、母親からこっぴどく叱られた。

そして3日経っ放課後。またそこへあたしは行く予定。それは昨日メールで5時に来いとあったから。
師匠にあたしのバイトの日を教えてある。だから、その日は避けてくれたらしい。

複雑な気持ちで豪華な部屋に自家用(自転)車で向かう。

正直言えば、男子大学生の部屋に出入りする事にまだ慣れない。幾らあたしが何でもOKな性質でも、人目くらいは気になる。例え相手が自分に興味がないと解っても。

だけどあたしには弱みがある。何しろ、あのキレイな手に魅入られてる。不思議に顔もスタイルも目に入らないのに、ホントにあの手に憧れてる。

ピンポーン
「つくし・・・いえ。牧野です。」
「開けた。入れ。」

面と向かわなければ、悪態はない。良い声が返って来る。

「アッ・・・言っておく。今から開始だ。気を引き締めて来い」

ヤッパリ前言撤回。声だけでも同じだ。

「は・はい。」

気を引き締めて来い?その台詞に首を傾げ、あたしはエレベーターで上がって行った。重い気分でドアの前に立った。溜息1つ大きく吐いて、ドアを開けて中に入る。すると、廊下の少し先で壁に凭れて待ち受けていた師匠。

「ドアの開け閉めは静かにだ。それに、上がったら座って靴を揃えろ。」
「エッ!は・はい」

何なのよ?来た早々。ドアや靴がどうのって?
薄笑いを浮かべ、腕を組んであたしに言ったその顔。もう・・・イヤだ。

「イヤだいやだって顔してするなら止めとけ。茶道は立居振る舞いだ。」
「す・すみません・・・」

あたしは身を縮ませ反省の態度を示した。例え心では半分程しか想って居なくても。

あたしは甘かった。スグに茶の道を教えてもらえると信じてた。ところが、そうじゃなかった。
礼儀作法がお前には先決と、作法を習う前に行儀見習いを先にする事になった。しかも、それは家事全般。
仕方なくあたしは、その日言われた事を全部を済ませた。心の中で、それが納得できずにいたけど、ヤッパリ帰りがけに言ってみた。

「なんで、この部屋の掃除や片付けをしなくちゃいけないの?」
「その口の利き方が、目上に対する態度だからこうなるんだ。覚えておくんだな」

口を真一文字にしつつも、言われた台詞にうつむいたままで、あたしは返事をした。顔を見たなら怒りが爆発しそうで見られなかった。

「エッ?」
「文句あるか?」

ヤッパリ見なくて良かった。
「いえ。解りました。」
「解れば良いんだ。じゃあこっちに来い。」

何を言っても仕方ないと帰り掛けてたあたし。それを突然師匠は、あたしの腕を握ってソファーに座らせた。
ここでもまた、弱みのキレイな手で触れられたせいだろう。イヤだと拒めず言いなりに座ってしまった。

「飯食ってけ。」
「エッ!い・良いです。このお前ご馳走になったのを言わないで返って叱られました。」
「じゃあ、電話しろよ。」
「いいです。帰ります。」
「困る。」
「エッ?」
「お前の分。夕飯用意してあるから。」
「う・ウソ?」
「目上に逆らうな。」

なんで素直に『一緒に夕飯食べよう』って言えないんだろう。素直に言えば済むのにと、あたしは思いつつ、でもなんだか少し嬉しかった。

「はい。」
ここは素直にそれを受ける事にした。前回と同じ様にならない為に、今回は家に電話をして夕飯の事を母親に伝え、あたしは誘いを承諾した。


LIE

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コメント

★ NoTitle

ルナミミ様
ありがとうございます。類様の皆様、ごめんなさいだけど、どうぞ、更新をよろしくお願いします。

2011-03-03 Thu 06:45 URL | muhuhu #-[ 内容変更]
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