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好きな作品を流れのままに綴ります。 二次・オリジナルのお話です。よろしくお願いします。まずは【はじめに】からお入り下さい。

LIE 2 部活部員

2011-02-28 Mon 00:00

2【部活部員】

部活終了後に女子部員にお礼の声をかける。

「入部されますか?」たずねる部員の後ろで、数人が振り向いてクスクス笑う姿が目に入った。
それで決めた答え。
「いいえ。お邪魔しました。」
「ごきげんよう。」
扉を閉めたむこうで聞こえた笑い声。入るんじゃなかったと唇を噛み締めた。

「聞けなかったな。あの男子が部長かどうか。
まっ・・・入らないんだ。聞いても意味なしか。
それにしてもキレイな手だったな。」

嫌な思いは慣れっこ。
だから、歩きながら吹き飛ばした。それより女子の手よりキレイだったあの手と、声がやけに印象に残ってる。
ここは英徳学園。セレブな子の通う学校。『貧乏なあたしには部活動もはじき出される運命なのか』と今日は少し気が滅入った。
でも、ただ一つ。あんなに気さくに声を掛けてくれる男子もいるんだ。と、それが救いになった。

「どんな顔の男子だったんだろ。良く見れば良かった。
それに、なんか悔しいな。あんなに笑われて。
いつか見返したい気もする。
でも・・・クスッ。無理だ。」

そこで近くで聞こえた女子のピンクの奇声。
「アッ。ヤダな。近くにF4でも居るのかな?
あたしの・・・一番関わりたくない連中だ。さあさ・・・帰ろ帰ろ。」

つくしは、そいつらの顔を見たことがなかった。顔ばかりでなく声も。その「ひととなり」も知らない。知ろうとは想わないでこれまで来た。

唯一知っているのは、学園関係者よりも立ち場が上にある金持ちを親に持つ子息4人。
それがあるから好き放題の暴れ者。
でも、端正な容姿が女子の視線を釘づけにして、それを許されるイケメンでもあるって事。

「くわばら・くわばら。帰ろう。」

手の中には、食べなかった和菓子の包みを持ちながら、カバンを取りに教室に向かった。関わることなくたどり着き、カバンを手に手下げに和菓子の包みを入れて、校舎裏の自転車置き場に着いてこぎ出すその時。

「アッ!待って。」
「エッ?」

「後ろに乗って。」
「で・でも・・」

「良いから早く。」
「は・はい。」

言われるままに自分の自転車の後ろに座った。すると、言った相手はつくしの自転車をこぎ出した。しかも、スゴイ速さで。
この状況を呼び込む略奪者と言えば『エッ?この人は・・・』考えていたその時
「ぎゃ~・・」後ろに乗るつくしは危うく落ちそうになり大声で叫んだ。

「落ちるよ。抱き付け。」
「エッ・・・で・でも・・・」

「でもじゃない。早く。」

服の脇に掴まるくらいでいたが、抱き付けと言われ、そうしないと振り落とされると自覚して思いきり抱き付いた。

「ん?  誰だそいつ。」

途中で、どこからか聞こえた大きな声。
多分雰囲気から「抱き付く相手の男子」にむけられた掛け声。でも返事をしないまま先を急いだ。

「どうしたんですか?」

「しつこいんだ。一度抱いてやったくらいで。」

「ん?一度抱いた?」オウム返しで聞き返した。

「ああ。一度抱けば充分。ああ云うのはご免こうむる。」

「ヒドイ。」

よくよく見れば、大学生なのか?
制服を着ていないのに気が付いた。でも、どうでも良いと思う気持で聞くのは止めた。『今日は本当に何て日だ。流れに任せるしかない。
ただし・・・逃げ足は早めにしよう。』
自分に言い聞かせ、瞼を閉じて止まるのを待った。思った以上に走った距離。

「着いた。サンキュ。」

あたしの腕はジンジン。お尻はそれ以上にジンジンヒリヒリ。微かにクラクラしていた。

「放して良いよ。」

抱き付いたままで居た腕をほどいた。
言われるまま座席から降りたその時、眩暈に襲われたが何とか踏ん張り自転車のハンドルを握った。でも次の瞬間、自転車ごとつくしは地面に倒れていった。
自分の目からスローモーションで傾いて行くのを実感しながら。

カゴから手下げが飛び出し、和菓子の包みが地面に転がるのを薄っすら見つめ、意識が遠のいていった。

「彼女・・彼女?・・・・・」

聞き覚えのある甘い声・・・・・その後は何も解らなくなった。

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