STARLIGHT

好きな作品を流れのままに綴ります。 二次・オリジナルのお話です。よろしくお願いします。まずは【はじめに】からお入り下さい。

Love 31 行き着く先

31【行き着く先】

つくしの迷い。類の心配。
互いに通じ合う心なのに、素直に1本の連絡を躊躇し合う。

途方に暮れるつくし。どうしているか不安でならない類。
遂に意を決して携帯をプッシュする。
心が通じ合い過ぎるのか?耳にした話し中の携帯音。

「「誰と話してる?」」

誰でも無い。それは気にし合うただ1人の人なのに!

「あたし・・・どこに行ったら良いんだろう?」
「つくし!どうするつもり?」

家に帰れないし、この分だと親元も危ういに違いない。行き場を失い掛けて、重い足取りでただ前に進んだ。
類は止めていた身を、車のスイッチを入れて発進させ始めた。

「今日は、何処かホテルに泊まるしかないのかな?
ハァ・・・身の回りの物・・・買ってチェックインしなきゃ!」

独り呟きながら歩くつくしは、人が多い方が目立ちにくいと考えデパートに入った。そこは、予想通りに夕方の買い物客で賑わいを見せている。その中を目的の必需品を選び、記者のいない空間と想うだけでいつもは忙しなく思っていたその場所が、ホッと出来る空間に思えてしまう。
今夜泊まるのは何処にするべきか悩み、デパートを後にした。

類は銀座を走っていた。信号に足止めされふとデパートの付近に視線を向けた。
「アッ!つくし?」
思いがけず見られた姿に嬉しさが込み上げる。しかし、今の事情では直ぐには行けない。しかも、見失いかねない。焦りが生じる。込み合う時間帯の道路事情も相まって、どうしようかと想いは急くばかり。ただ・・・電話をしていない様子から、今なら通じると察した類は携帯のスイッチを入れた。

「早く出て!」
道路が混み合うのが幸いする。

「ん?誰から?

アッ!花沢先輩だ。」
さっきの事情が絡み、一端出るのを考えては見たが、心細さに押されて想い人の声を聞きたいと出た携帯。
「そこに居て!俺が行くまで動かないで。」
出るなり言われて切られた電話。

焦る声に驚きながらも、自分がいる場所を知っている様な口振りに、更に驚きは増すばかり。
「何処か近くに居るって事?」
辺りを見回すが、その端麗な姿は何処にもない。でも、確かに言われた。動かないで!と。
今はその言葉に縋りたかった。会えない事がどれ程苦しい事か知った今は、叱られても良いから会いたいと心底思う。
あの温もりに浸りたい。あの瞳に向き合いたい。
「類!」
思わず呟いた・・・中々言えないでいた・・・その名前。
先輩でもない苗字でもない。呼ばれる相手が望む呼び方。

顔を俯かせ、身を小さくしてつくしは大きなビルの壁に沿う様に佇んだ。
愛犬が待ち侘びる主を待つ様に!

 Love  
Love 
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