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好きな作品を流れのままに綴ります。 二次・オリジナルのお話です。よろしくお願いします。まずは【はじめに】からお入り下さい。

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ロード 31歩 到着 愛しい道連れ

2010-10-12 Tue 00:00

完【到着 愛しい道連れ】

類とつくしの華燭の典が間も無く幕を挙げる。
この日に成るまで、何一つ聞かされずにいた2人。
教会の中には、隠密裏の内に招待状で案内された知人・友人が、もう「1人の主役」の登場を今や遅しとばかりに、胸時めかせ待ち侘びている。
しかし何よりも、待ち侘びる人が深紅の絨毯の先に、愛しい人と合わせるようにパールホワイトのタキシード姿で、背中に羽を付けていそうな程に美しい姿で佇んでいる。
パイプオルガンの心まで響き渡る音色に導かれ、ゆっくり光の扉が明け放たれ、そこに神秘な光が降り注ぐ。
女神が舞い降りたように、眩いほど美しい新婦が現れた。その姿に、参列者は感嘆の声を発しながら迎え入れる。

「つくし!」
「類!」
離れた距離から零れる呼び掛け・・・・・

つくしは想う。
別々だった2つの『ロード』が!・・・・・手の届く場所でひとつに繋がっている。
これまでの数知れない想いが後ろにはある。でももう・・振り返ること無く先へ進む。
今までの道は、この道の為だったと想える瞬間。


やがて周囲から
「おめでとう!」「キレイ!」「お幸せに!」
そして咽び泣く声が溢れだす。父と共に歩き、辿り着いた運命の人の元。
「類君、つくしをお願いします。」
「はい。大切にします。お父さん!」
「ウッ・・・・・あり・・・が・とう・・・」
育まれた腕から、愛しむ人の腕へ
「綺麗だよ。つくし。」
「類も天使みたい!羽があるかと想った。」
「それじゃあ天国のように居心地が良くて幸せに成らないとね!」
「うん、希もね!」
「勿論。希の為にも兄弟を増やす相談をじっくりしないと!」
「バカ!」
「ゴホン!宜しいかな?」
小声で、神父様に催促された2人
「「スミマセン!!」」
小声で詫びた。


厳粛な式を、親と友人の愛により滞りなく終えて、先にホールから知人・友人を送り出した2人。
その場に残った両親の元に向かう。
まずは類の父・母に
「お父さん・お母さん、知らない間に用意をして下さってありがとうございました。しかも、身内の様な仲間だけで祝って貰えて、どんなに幸せなことか知れません。つくしと希と3人。支え合って行きますが、どうぞこれからも宜しくお願いします。」
「僅かな力の私ですが、希と共に類さんを支えて3人で参りたいと想います。どうぞ宜しくお願い致します。
「みんなで幸せになろう。類・つくし。」
「2人は誇りです。類を宜しくお願いね。つくし。」
「はい。お父様・お母様。」

「つくしのパパ・ママ。
先に色々ご心配をお掛けしました。シングルマザーで産ませた事。心からお詫びします。でもこれから先、これでもかって言われる位に、愛しますし幸せになります。見守っていて下さい。今日はありがとうございました。」
「パパ・ママ、ありがとう。生まれ変わっても、2人が結ばれて、その子供で産まれたい。ありがとうございました。」
「「2人とも、ありがとう」」

傍らには親友の優紀が希を抱きしめ、美江と共に嗚咽していた。
「幸せになるのよ。」
「良かったね。」
「2人ともありがとう。」

他の仲間は外に出て、ライスシャワーをする準備をし待機している頃だ。
「さあつくし、行こう!」
「はい。ご主人様!」
「エ・エエッ?も一度言って!」
「ん・・・もうヤダ。一度きり!行くんでしょ。」
「つくし・・・・・」

「やれやれ、感動しまくりだったのに!・・・・・オチを見せられちゃったネ!美江ちゃん。」
「本当!・・・・・アッそれから、良いよ呼び捨てで!ねっ、優紀!!」
「そうだね。美江!さあ、行こうか。
ノンのママは、綺麗になって淑やかそうに見えても、やっぱり私の知ってる、元気の良いつくしだね!
ノンは、パパに似てね!」
「アッ!笑った。解るみたい・・・・・」
「パパに瓜二つの顔だもんね。モテまくりになるの間違い無しで今から心配。ノン!ママみたいに元気が良いかもよ!
この顔で淑やかな令嬢?それじゃあ・・・男が群がりそうだものね?」
「ホント!!」


類とつくしが姿を見せると、それまでの中で一番の歓声が沸き起こった。両サイドに見慣れた顔が笑顔でライスシャワーを降らせてくれる。
「小菅・さん・・だっけ?奥さんとお子さんがいたんだ!」
「うん。俺たちみたいな再会をしたらしいよ!」
「エッ!どう言うこと?」
「良いから良いから。今は俺達のこと。・・・・・それより貧血は平気?」
「勿論、これでも・・・・・」
「医者の端くれ!そうだろ?」
「もう!類ったら・・・・・」

「アッ・・司!」
「オウ!おめでとう。2人共似合ってる。最高だ!幸せになれよ。」
「ああ。ありがとう。」
「牧野・・・・・いや、つくしか?良いか呼び捨てにしても?」
「ああ。牧野じゃ困るから仕方ない。許す!」
「「クスッ!!」」
「サンキュ、類。」
司とつくしが笑って類を見て、言い終わると司はつくしに向きを変え
「つくし、これ預かって来た。」
「手紙?」
「ああ。うちのババアからだ!後で呼んでくれだと。俺は確かに渡したぜ。じゃあな。
それから、近いうちに会いに行く。おまれらじゃ無く、希にな!」
それだけ言うと、一足先に去って行った司。

その人の後姿を2人で見送りながら、青春と言う名の懐かしい響きをつくしは噛み締めていた。
あの人がいなければ、今の自分とは別の生き方をしたかも知れない。
「ありがとう!つ・か・さ・・・」
きっとあたしにとって、この呼び方は最初で最後。『間違いなく愛してたよ。ありがとう。』

「つくし~!!こっちで写真撮って貰おう!」
仲間が呼ぶ方にドレスをひるがえす。
「今行く!!」
もう振り返らない・・・・・・

その夜、花沢の両親の計らいで、ホテルのラグジュアリー・スイートルームで夜を迎えた。
二次会はつくしの体調の事もあり、仲間の親睦会として名目を変えて賑やかに楽しんでいるとあきらと総二郎、そして祥一郎が連絡をくれた。
「ありがとう!」
「希は、つくしママだろ?今夜は初めての夜のように楽しめよ!」
「ああ。たっぷり楽しむよ!」
「ヒゥ~!類がそんな事言うなんてなぁ~。でも、それが出来るのも、俺が要るお陰だろ?
ここには、今夜は俺に絡みそうな男2人抱えてるんだ。後でたっぷり奉仕してくれよ!愛妻の手料理で良いからさ!」
「ああ。つくしに言っておくよ。ありがとうな。あきら。」
「ああ。じゃぁな!」

この夜、類とつくしは熱く愛し合った。それは希を授かったあの日以来の触れ合い。
類はつくしを自分の妻にした喜びを噛み締めた。汗ばむ程に求めても、尽きぬ想いに改めて永遠(とわ)を知る。
幾度生まれ変わろうと探せる程の愛を誓う。

翌朝つくしは、朝靄の残る時刻に目覚めた身体で、サイドテーブルに置いた手紙の封を切る。
「何だろう?」
読みたくもあり、拒みたくもある。
でも、司の気持ちを汲んで便箋を取り出した。
天使の寝顔で、隣には安らかな眠りの中にいる愛しい人。この人がいるから、そして今があるから読む事が出来る。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
つくし様

  ご結婚おめでとう。

心から祝福の言葉を贈ります。

最後に会ったあの日から、何年経つでしょう?
言った私でさえも覚えているのですから、言われたあなたは尚更に、辛辣な言葉を送った私をきっと鮮明に覚えている事でしょうね。
何があなたを、最高学府に進学させたのか?
その中でも難関の学部に進路を決めたと知り、正直な気持ちとして驚きました。
あなたは私が言った言葉を、胸に刻み込んでいたのだと悟ったのです。
あなたを愛した我が息子は、今では普通に接してはくれています。しかし、あなたを引き離した私をこの先も、許してはくれないでしょう。それ程愛していたようです。
それでも私はあの事では、あなたに詫びません。親として・母として・大企業のトップとして、あの時はあれが全てでしたから。ただ、傷つける言葉を告げたことは、今だから詫びられます。
傷つけてごめんなさいね。

努力を惜しまず突き進んだ『先生!』に心から称賛を贈ります。

最後に、信念を貫く事も大事だけれど、引き際を見失わない賢さは、もっと大切だと想います。支えなければならない立場を選んだのなら、私への意地が邪魔をしない事を祈ります。いつか表舞台で会い、手を差し出す日が来る事を、心から楽しみにしています。

ごきげんよう。
               花沢 つくし 様
                      
                       道明寺 楓

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

想いも依らないその手紙の内容に胸が震えた。でもそれは、辛くでは無い。温かい愛を感じて!
これまでの道程が、どれ程意味ある物だったかをまざまざと想い知る。
そして今日限り、手紙の中にもあった「引き際を見失うことの無いように!」
研修医としての期間が過ぎたら、身を引く事を心に誓う。これからは愛する人の主治医になり、支えて行く為に。

「素晴らしい贈り物です。ありがとうございました。」

手紙に向かい礼を言う。

そっとベッドから離れ、薄明かりの神聖な面持ちの外を眺めに窓辺に立った。街灯が靄の中微かに点在している。高層からの微かな光が尚更幻想的に映し出されていた。
「嘘みたい!・・・・・フッ?」
突然肩を抱かれ驚き、先を辿ると・・・・・
「嘘じゃない!これは現実だよ。」
「類・・・起こしちゃった?」
「いいや、つくしが側にいないと寂しくて1人では、いられないだけさ!」
「類。」
「ホラ見てごらん!」
「ん?」
「街灯が消えて行くよ。そして、靄も薄らいで行く。朝日が差して鮮明になる。まるで俺達のように。」
「ホントだ!明るくなって来た。」
「つくし。同じ道をゆっくり歩こう。」
「はい。転んだら起こしてくれる?」
「ああ。倒れても躓いても、この手を離さないで側にいる。愛しているよ。」
「愛しています。」

これまで、数知れない嵐の中と棘道を潜り抜けて来た。
しかし俯かず、逸れること無く信じる道をひたすら懸命に歩き続けて来た日々。

一筋の微かな光が、少しづつ膨らむように、手にする物も膨らんで。
今では未来を託せる掛け替えのない命をも授かった。

1人の足取りでは覚束無くても「2人なら」・・・更に「3人なら」ば、どれ程心強い事だろう。
何がこの先起きようとも、決してこの手を離さぬように!

信じた『ロード』を歩いて行く。
愛する人と、これから先も、ずっとずっと

                    
                FIN

 ロード
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11121314【15R18】1617181920
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コメント

★ Re: NoTitle

> 読ませていただきました。なんだかF4全員が幸せになれないかかんがえました。最後の道明寺母の手紙は泣けました。
goOmoO様
手紙で泣かれたご様子に作り手として嬉しいです。
是非またご感想をくださいネ^^

2014-04-13 Sun 14:30 URL | ルナミミ #-[ 内容変更]

★ NoTitle

色々な方のブログへお邪魔しておりますが、こちらの主様、とても才能のある方とおもいます。素敵なお話を色々パターン変えて。     二次小説ではなく、一つの物語として立派に通用するのでは?映像化されたら好いですね。 これからも楽しみにしています。

2014-05-26 Mon 15:35 URL | ちび #Lx6uAyHY[ 内容変更]

★ Re: NoTitle

> 色々な方のブログへお邪魔しておりますが、こちらの主様、とても才能のある方とおもいます。素敵なお話を色々パターン変えて。     二次小説ではなく、一つの物語として立派に通用するのでは?映像化されたら好いですね。 これからも楽しみにしています。

書き手冥利に尽きるメッセージに、嬉しくあり照れくさい気もいたします。二次と云う面から、表舞台になかなか出られないので、こうしたお褒めをいただけるだけで幸せを感じます。これからもよろしくお願いいたします。

2014-08-19 Tue 22:43 URL | ルナミミ #-[ 内容変更]
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