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好きな作品を流れのままに綴ります。 二次・オリジナルのお話です。よろしくお願いします。まずは【はじめに】からお入り下さい。

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ロード 7歩 告白

2010-09-22 Wed 00:00

【7歩  告白】

大学の門の前、只でさえ綺麗過ぎる容姿に見惚れる者がいる青年たちの姿。目立たない訳が無く、4人の青年に加え「変身ショー」と言われるイベントに参加した紅1点の姿も、見違える様に可愛さを醸し出し
「何事?ドラマのロケ?」
などと、周囲を囲み始めた。
「これじゃあ・・・不味いだろ!類・祥一郎兄さん・牧野行くぞ!」
あきらと総二郎が3人を促し、その場を離れた。もう終わりかと嘆く声が背後に聞こえ
「俺らを撮影か何かと勘違いしやがって!」
「まあ、その方が良いかもな!」
3人を見据えて、あきらと総二郎だけが会話する。近くのパーキングに停めた車に、5人乗り込んだ。後部座席には、総二郎・類・牧野で座った。正直な所、露骨に態度を示す類に親友達は面食らっている。

「何処で話す?」
あきらが、運転上の事も有り、行き先を誰とは無く尋ねた。
「家にする?1人暮らしで問題無いから。」
祥一郎がそう言うと
「そうしようぜ!俺も兄貴のマンション初めてだし、見てみたい!」
類は嫌そうながら
「ああ」
一言だけ返事をした。つくしは所在無く、体を縮め俯いている。
『何で、こんな事になってるんだろう?あたしが何をしたって言うんだ?』
心の中で、つくしは叫んだ。

祥一郎の誘導で、マンションの祥一郎が所有するゲスト用の駐車スペースに車を停めた。セレブの御曹司を再び目の当たりに感じるつくし。セキュリティー・設備、全てに於いてパーフェクト。恐らく『億ション』なのだろう!
車を降りると、握られたままの類の手は尚一層強さを増した。
「花沢類、放して。もう逃げないから!」
「嫌だ。訳が解るまでは、放さないから!」
信じられなかった。これ程怖い類を見たことが無かったから。それ程の事を、自分はしたのだろうか?確かに黙って姿を消した。でもいつかは、彼らが自分の前から姿を消す立場に有る御曹司なのだ!それが少し早くなっただけ。しかも、生活レベルを思えば英徳にいられ無いと考えるのは、それ程難しい事ではない筈。なのに何で、これ程まで怖い思いをしなくてはならないのか?つくしは疑問だった。類の気持ちに気付く余裕は、今は無かったから!

祥一郎の部屋に到着した。
本人がドアを開けゲストを招き入れる。4人は次々中に入った。部屋に入り、その豪華さに眼を見張る。これが大学生の1人住まいかと?革張りのソファーに散らばりながら4人が腰掛けた。
「良いな!兄貴。こんなマンション借りられて。」
「総二郎、知らなかったのか?ここは、俺の所有マンションだって事。」
「エッ!聞いてないけど・・・・・な・なんで兄貴だけ?」
「俺は西門を放棄した。後は継がないと。その代わり与えられた終の棲家。まだ、その年じゃ無いから変わる可能性は有るけどね!だからつまり、もう西門の家に俺の居場所は無いんだ!」
「兄貴?・・・・・俺はなぁ!・・」
総二郎の様子が変わり、あきらがそれを制する様に
「総二郎も祥一郎兄さんも、それはまた改めて話そう。今は、こっちの事だろう?」
「ああ。解ったよ。」
「そうだね。あきらの言う通りだ。じぁあ、飲み物を用意しよう!あきら手伝ってくれる?」
「はい。総二郎、お前も手伝え!」
「ああ。」

3人の遣り取りの中、豪華さに感嘆する声を上げたつくし。それでなのか?尚、機嫌が悪くなっている類に気付き、つくしが声を掛ける。
「ごめんなさい、花沢類。」
覗き込むつくしが可愛くて、類は直ぐに「良いよ」と返事したかった。でも、ここで直ぐに甘い顔を見せたなら、また逃げ出すかもしれないと心を鬼にし
「まだ、許してあげない。」
そう返事した。

2人の様子を、さり気無く見ていた祥一郎が飲み物を差し出しながら、2人に切り出す。
「類と牧野さんは恋人?」
類は言葉に詰まった。
「いいえ。違います!」
つくしが慌てて先に答えた。類は、つくしが先に答えた事で焦りを見せる。
「牧野は司の彼女です。それで、俺が変な虫が寄らない様にガードしてるんです。」
「そう!でも、司の彼女だったんだ?類のかと想った!」
「・・・・・」
「でも、所詮生きる世界が違うとか言って、別れるのが落ちでしょ!司も・・・仮に類でも?」
「祥一郎兄さんは違うとでも言うんですか?」
「ああ。違うね!俺は、医者に成りたいと意思を話し家を出たんだ。西門の資産を放棄して。まあ、お袋が、西門の笑い者に成らない様にと、このマンションと有る程度の金銭的配慮は受けたがね。
でも少なくとも、牧野さんと対等に付き合える立場には俺の方が、有ると言う事は言えるんじゃないかな!同じ大学にも居る事だしね!」
「兄貴、いい加減にしろよ!それに何で兄貴が牧野に関わるんだよ?」
「可愛いと思った。牧野さんの事。時々大学近くで見掛けてすれ違って。他の女子学生とは違ってた。媚びたり気を惹こうともしない。今まで見た事も触れた事も無いタイプ。気が付いたら、この人しか見てない自分が居た。牧野さんのアパートが近くだって知った時は嬉しかったよ。」
「エッ?あたしのアパートどこだか知ってるんですか?」
「ああ。偶然見かけた。直ぐその通りを越えた所だよね?」
「ハ・ハイ・・・」
「牧野・・・それ、本当?」
類がつくしに聞き返す。
「うん、そう。そこに今居るんだ!」
類は参ったと言う様に首を振り、祥一郎に改めて言った。
「牧野は祥一郎さんには渡せない!」
「何で、類がそう言う訳?司の彼女なのに?」
「あのぉ・・・道明寺とは・・・」
「牧野は黙ってて!」
「エッ・・・だ・だって・・・・・はなざ・・・」
「牧野を俺も好きですから。だから、あなたに渡せないって言ってるんです。」
「「類・・・?」」
「はなざわるい?」
全員が類の顔を見つめた。一番驚いているのは、今度は牧野つくし。

花沢類の想い掛けない告白を事も有ろうにあきらや総二郎の居る前でされたつくし。その上、大学の先輩であり西門総二郎の兄でも有る祥一郎もいる中で。

「直ぐ解ったよ!それ位の事。類って意外にヤキモチ妬きみたいだし?」
「エッ?ヤキモチ妬いてた?ど・どう言う事?ねえ・・・花沢類?」
「牧野さんて相当解って無いね?自分がどれ位・・人を惹き付けるかって事。ねえそうだろ・・・類?」
「いい加減にしてくれませんか?祥一郎さん」
「可笑しなもんだ!ついさっきまで、祥一郎兄さんだったのに・・・・・祥一郎さん!とはね。気付いてた?類」
「・・・・・」
「そうか意識してしたのか?でも、2人はもう関係無いんでしょ?」
「なぜですか?」
「だって、探してたって事は、牧野さんは類達から離れたんじゃ無いの?住んでる所も知らなかったんでしょ?」
「そ・それは・・・・・」
「もう止めてください!!こうなるには、色々有ったんです!先輩の言う事を今のあたしは、よく呑み込めて・・・いませんけど。けど・・・あたし、花沢類は大切な人ですから!その人に、そんな風に接してる先輩は好きにはなれません!
あと・・・あたし、今日まで来るのにどんなに勇気が要ったか!それと沢山の事情が有ったりもしてるんです。
お金持ちの気紛れや物珍しさで向けられる感情に付き合う気は有りませんから!
何で、大人しくここまで来ちゃったのか?自分でも不思議です。だから、これで失礼します!
花沢類・美作さん・西門さんも、そう言う訳なので、あたしこれで帰ります。」
言うだけ言うと勢い良くドアの方に行き掛けた。
「アッ!それから・・・言っときますが、道明寺とは別れましたから。もうあたしに関わらなくて大丈夫です。失礼しました!!」
呆気に取られるセレブ青年に最敬礼をして出て行った。
「牧野!」
類がつかさず追い掛けて行く。

残された3人は、顔を見合わせ苦笑いを浮かべた。
「総二郎!」
「何だよ。」
「俺・本気で惚れたらしい!」
「はあ?」
「気になって居たのも、近くで嬉しかったのも事実だ!でも、良い娘とか他の子と違うって気になる位かと想ってた。今日お前達に出会うまで。類の初めて見る表情に驚いて、類が惚れてるって事は直ぐに解ったから、取られたくないって無意識に感情が働いた。そしたらどうだ!大人げ無く振る舞って。」
「それなのに・・・諦めるんじゃ無くて、あいつに気持ちが行くって言うのか?」
「ああ。初めてだよ!こんな気持ち。なあ、類と司が牧野さんに惚れて、お前ら二人は今まで全く眼中に無かったのか?」
祥一郎があきらと総二郎を見ると
「総二郎・・どうした?なんか変だぞお前」
祥一郎が聞く前にあきらが異変に気付き、声を掛ける
「バ・バ~カ。お・俺が、あんなペタンコガリガリ女に興味が湧く筈ねえだろうが!」
そう言うと総二郎は誤魔化す様に
「部屋を見させて貰う」と言いリビングを出て行った。
「ヤ・バ・イっすね!祥一郎兄さん。」
「面倒な事になるのか?類だけでも手強いのに!あきらお前はどうなんだ?」
「クスッ。俺は有り得ません。確かに他に無い何か俺らを惹きつける物を持った子です。現に気になりますが、俺の場合はあくまでも妹の様にです。子供過ぎて俺には対象として感じられないですから。」
「そうか?フッそれにしても牧野さんて、ボンボンキラーなのかもな?」
「はあ?ボンボンキラー?・・・それなんですか?」
「恵まれ過ぎて来た俺達には無い物を、コロンの様に振り撒かれているんだろう?あの逞しさや媚びない前だけ見る、ひた向きさとか!追われると逃げたくなるが、逃げられると追いたくなる狩人の様な感覚。
それに今日初めて見たけど、磨けばもっと光を放ちそうだ!」
祥一郎の今・口にした狩人の獲物を狙う眼差しが、あきらの体を身震いさせた。

エレベーター待ちで類に追い付かれたつくし。
「待てよ牧野!」
「嫌だよ!もう構わないで。今やっと気持ちが落ち着いたんだ。だから、気紛れで会いに来たりしないで。ずっと無視してたくせに?何で・・・何で今頃・・・・・」
「それは・・・」
エレベーターが開きつくしが乗る。
一瞬、躊躇した類だったが閉まりかけたドアをスイッチを入れ開かせると乗り込みドアを閉めた。見ようとしない後ろ向きのつくしを類は抱きしめた。
「無視なんか・・・する訳ないだろ!牧野の方こそ、携帯の金位滞納するなよ!連絡も出来やしない」
「アッ!・・・・・そ・それ・・で?」
「ああ。あきら達に伝言頼めば良かったな!」
「はなざわるい・・・・・」
「司と別れたって本当?」
「・・・・・・」
抱かれて声も出せずに頷いて応えた。
「だったら、遠慮は要らないね!」
「・・・・・ま・まって・・」
漸く身を翻し答えた。
「好きだって気持ち嬉しかった。あたしも花沢類が好き。」
「だったら・・・・」
「ううん。でも、必死でケジメ付けて一人で今日まで来たの。きっと花沢類もあたしとは生活も生き方も違うんだよ!悲しいけど。今だってこれでバイバイしたら、あたしスッゴク辛いし泣き腫らすと想う。
でも・・でもね、これ以上先では・・・きっとあたし離れられなくなる。
もし・・・もし・・・そうなったら・・・・だから・だから、今勇気を振り絞って断ってるの。
花沢類、色々ありがとう。だから、さよなら。」
まだ1階では無い別の階で乗り込む人が居た事でドアが開いた。つくしはそれに気付きドアから出て行き非常扉に消えた。
類はエレベーターの中でぼんやりしていた。乗り込んだ紳士が訝しげに類を見てる。
花沢類は会いさえすれば、司の事が有っても元の様に付き合えると信じていた。まして、ついさっき耳にした司との別れ。これで遮るもの無く付き合えると高を括っていた。しかし、眼の前のつくしはボロボロに泣いて、もう会えないと気持を話した。でも、なぜその状況で付き合えないのか・・・解らなかった。納得が行かない。諦めるなんて出来そうにない。
意識を取り戻す様につくしの後を追い掛ける事を決めた。1階に着いた類は、非常階段の足音を確かめ、聞こえない事で判断し外に飛び出す。左右を見た先につくしが走る姿を捉えた。
全力で追い駆ける。見失わない様に!
やがて追い付き、つくしの腕を掴むと引き寄せた。有無を言わせない勢いで抱き締める。さっきと同じ様にボロボロに泣いてるつくし。その振るえる唇で何か言おうとしたその前に、類は自分の唇を塞ぐ様に重ねた。
そして漸く放した先で
「バカだな!誰が離れるもんか。俺の方が言っておくよ!もう放さないってね!」
それが花沢類の全身全霊のつくしへの想い・・・・・


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